「化学平衡は大学入試のために学ぶのではなく、世界を知るための1つの道具として学ぶべきだろう。」
河合塾マナビス東岡崎校アシスタントアドバイザーの林亮太です。
突然に訳の分からないことを申し上げてしまい、大変申し訳ありません。
前回に私が書いたブログの最後で、次回は化学平衡について書くと申し上げたと思います。
それに従い、今回のテーマは、
「化学平衡」
です。
化学平衡と聞くと、耳を塞いで嫌だ嫌だと嘆く方がいるかもしれませんね。というのも、高校化学の理論分野では、難しさでトップを争うだろう題材だからでしょう。
しかしながら、化学平衡は意外となじみのあるテーマです。
「なぜこの物質は色が変化するのか」、「なぜこの洗剤は弱酸性なのか」
化学平衡が分かると、こうした疑問を解決できる場合があります。
みなさん、平衡ってすごいと思いませんか?
こうしたすごさを知ると、ちょっとやる気が出てきませんか?
もちろん、化学には他にもすごいと思う分野はたくさんありますし、それは他の教科にも言えると思います。
だからこそ、今一度、嫌だと思う分野でも、
「これって結構すごくない?」
と思えるものを見つけてみてはいかがでしょうか。
<補足supplementary>
以下には2つほど具体例、「次亜塩素酸」、「フェノールフタレインとBTB」を挙げておきました。興味がございましたら、ぜひご覧下さい。なお、以下のグラフは、私が各物質の(水溶液中の)平衡定数をもとにpHの違いによる各形態の割合を高校化学の知識とexcelを用いて算出したものです(次亜塩素酸に関しては一部簡易化した)。
ですので、皆様もやろうと思えばつくることができます!
なんなら、大学入試ではこれに関する計算問題(例えば「pH=7での各形態の割合を求めよ」など)は出る場合があります(私は模試で出くわしました)。
1.次亜塩素酸
図1. 塩素、次亜塩素酸、次亜塩素酸イオンのpHに 依存した各存在割合
※ここでの平衡反応では塩素の水への溶解は無視する。
2.フェノールフタレイン(PP)とBTB
図2. pH指示薬のpHに 依存した各存在割合(左:フェノールフタレイン、右:BTB)
※ここでの平衡反応ではいくつか簡略化した部分が存在する。
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